救急セットに用意しておくべき中身とは?それぞれの使用方法や注意点の紹介

防災グッズ

いつ起こるかわからない災害に備えて、防災セットの一つとして救急セットを用意する人が増えています。

急な災害時には、思わぬ怪我や打撲などの負傷をしたり、ストレスから体調不良になる方も多く見受けられます。

しかし、災害時は多くの医療機関が機能できなくなったり、ライフラインが止まり医療用品が届かなくなるといった可能性があります。

そうなった場合、負傷してもすぐに手当を受けたり薬を処方してもらうことはできません。

そういう非常事態に備えて、事前に災害用の救急セットを自分で用意しておくことはとても大切です。

ここでは、これから救急セットを用意したい、必要な中身を知りたいと思っている人へ、災害時に役に立つ救急セットの中身について紹介します。

救急セットの中身の一覧と使用方法、さらに市販の救急セットの注意点も紹介していますので参考にされてください。

札幌在住、40代男です。「マイホームと家族を守りたい!」がモットーで防災について勉強しています。家族と家、両親を守るため勉強した防災の知識を発信しています。周りの人を守るため、一緒に防災について学んでいきましょう!

救急セットに用意しておくべき中身とは

救急セットを用意したいけど「中身には何を入れたらいいの」「ひとつひとつ用意するのは面倒」という方は、まず市販の救急セットを用意するのがおすすめです。

市販の救急セットには、怪我などの応急処置に必要なものがひと通り揃っているためです。

また救急セットは、救急箱と必要なアイテムがセットになっている状態で販売されています。

市販の救急セットなら救急箱だけを別途購入する必要はないため、すぐに使えて便利です。

救急セットの中身と使用方法一覧

災害に備えておきたい救急セットの中身と簡単な使用法を紹介します。

三角巾

三角巾は、骨折やねん挫をした場合の固定、包帯代わりの患部の保護、出血を止める際の圧迫止血などに使え、巻き方ひとつでどの部分にも使うことができます。

例えば頭を負傷した場合には、額に巻いたり頭全体を覆うこともできます。

消毒液

消毒液は、傷口の殺菌や消毒に欠かせない救急セットの必須アイテムです。

患部に直接塗布したりガーゼに染み込ませるなど、状況に応じて使用します。

災害時は感染のリスクも高くなり、少しの傷でも化膿して悪化する可能性もあります。擦り傷や靴ずれなどの小さな傷でもしっかり消毒しておきましょう。

傷口用の消毒液は、コロナなどに使う手指用の消毒液とは種類が違うため、別途用意が必要です。

しみないスプレータイプの消毒液なら、お子さんや年配の方がいらっしゃるご家庭でも使いやすいでしょう。

サージカルテープ

サージカルテープは、手当の際にガーゼや包帯をしっかり固定するために使います。

サージカルテープはハサミがなくても、手で切ることができるため処置もしやすく便利です。

医療の現場でも頻繁に使われており、蒸れにくいのが特徴です。

サージカルテープの種類には、不織布タイプ、低刺激性タイプ、粘着が強いタイプなどがあり、テープの色には、肌に馴染みやすいベージュ系や半透明のものなどがあります。

包帯

包帯は傷口の保護や患部の固定に使います。

また包帯で傷口をきつく縛れば、止血にも役に立ちます。

包帯には、伸縮するタイプや包帯を巻くだけでくっつく「自着タイプ」などがあります。

ガーゼ

ガーゼは傷口を保護したり、 怪我で出血した患部に強く押しあてて止血する際に使います。

そのためガーゼは清潔なものを用意しておきましょう。

最近では、滅菌処理された「滅菌ガーゼ」も販売されています。

また、赤ちゃんの体を拭くなどさまざまな使い方ができるため、用途に合わせて数種類のサイズを用意しておくと便利です。

絆創膏

絆創膏は、小さな切り傷や擦り傷などの保護や止血に使います。

絆創膏は、細菌などが傷口から侵入するのを防いだり傷口の治りを早めるのに役立ちます。

絆創膏には、お風呂に入っても剥がれない防水加工タイプや治癒力の高いものなどがあります。

タイプ別やサイズ別に合わせていくつか用意しておきたいところです。

綿棒

綿棒は、耳掃除や身体の細かい部分の消毒などに使います。

最近は抗菌加工が施されたものやコットン100%のものもあります。

綿棒は、赤ちゃんのボディケアや災害時のスキンケアなど、色々な用途に使える救急セットの必需品です。

手袋

使い捨ての手袋があれば、応急処置をする時や食品を扱う時などに衛生的な状態を保つことができます。

そのほか、小さなお子さんや高齢の方の排泄の後始末など、さまざまなシーンで活躍します。

災害時には思うように手洗いができない事態も発生します。

感染予防のためにも使い捨て手袋はぜひ揃えておきたいですね。

なかでもニトリル素材の使い捨て手袋は、耐久性も汎用性も高く重宝します。

体温計

体温計は体調管理に欠かせないため、救急セットには常備しておきましょう。

体温を測ることで体の異変に気づき早めの対応をすることができます。

水洗いできる体温計やおでこやこめかみに数秒かざすだけの「非接触型」の体温計なら、いつでも衛生的に使用することができます。

ハサミ

ハサミは包帯やガーゼを切る際に必要です。

救急用のハサミは、普通のハサミとは違い先端が丸くなっています。

専用のハサミなら処置の際に身体を傷つけてしまう心配がないため、救急セットに入れておきたいアイテムです。

救急法の基礎知識ブック

救急セットの中身は揃ったけど使い方がよくわからない、という方は多いです。

そこでおすすめなのが、「救急法の基礎知識-備えあれば安心」という日本赤十字社発行のガイドブックです。

ガイドブックは、普段の生活で発生しやすい事故や病気への対処法、応急手当の知識や技術など、急な災害にも対応できる内容となっています。

本のサイズは、救急箱にも入るポケットサイズ。

「いざという時にせっかくの救急箱の中身を活用できなかった。」ということがないよう、このガイドブックを用意しておけば安心です。

市販の救急セットにおける注意点

市販の救急セットには、災害のプロによって厳選された中身が入っています。しかし、各家庭ごとに合わせた内容ではありません。

市販の救急セットを購入した際には、以下のことに注意しましょう。

何が入っているか確認する

市販の救急セットを購入したら、まず中に何が入っているのかを確認しましょう。

次に、家族に必要なものは入っているか、また足りないものはないかなどを確認します。

いざという時に必要なものをさっと取り出して使えるよう、救急セットの中身を前もって把握しておくことが大切です。

自分で用意するものもある

市販の救急セットの中身には、災害時に必要な基本の衛生用品などは揃っていますが、塗り薬や飲み薬などは入っていないことが多いです。

そのため傷口に塗る軟膏、また胃薬やうがい薬など、災害時に役立ちそうなものを自分で用意しないといけない場合もあります。

家族に合ったものも入れておく

市販の救急セットの中身は一般的な大人用となっており、子ども用や年配の方向けのものなどは入っていません。

そのため、それぞれのご家族に合ったアイテムを救急セットに追加しておくことが必要になります。

例えば、お子さま用の消毒液として、万一なめても身体への害が少なく、しみないものを用意するなど、ご家族に合わせて入れておくことが大切です。

また、ご家族の体質や生活習慣などを考えて必要な飲み薬も揃えます。

ご家族の方が風邪を引きやすいならかぜ薬、持病があるなら常備薬も忘れずに用意しましょう。

市販の救急セットには、ご家族に必要な中身を加えて、すぐに使える救急セットを作りましょう。

まとめ

災害に備えて用意したい救急セットの中身について紹介しました。

何を用意したらいいのかわからないという方は、まず、災害時に必要なものが最低限揃っている市販の救急セットを購入するのがおすすめです。

ただ、市販の救急セットには、災害時に必要な基本の衛生用品は入っていますが、軟膏や薬などは入っていません。

そのため、前もって救急セットの中身を確認し、必要に応じて自分で追加しましょう。

また、ご家族に合わせて、お子さま用の外用薬や内服薬、持病をお持ちの方の常備薬なども入れておきます。

市販の救急セットはご家庭専用にアレンジし、急な災害時にも役立つよう中身を充実させておくことが大切です。